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2025/10/27
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アフィリエイト広告の成果報酬費用相場|ASPの手数料など広告主の費用を解説

アフィリエイト広告の成果報酬費用相場

アフィリエイト広告は成果報酬型の広告モデルです。成果が発生したときのみ報酬を支払えばよいので、費用対効果の高い広告手法です。
特にEC業界では、新規顧客獲得や売上拡大に直結する施策として導入が進んでいます。

 

しかし、「どの程度の費用がかかるのか」「報酬単価の相場はどれくらいか」という点が分かりにくく、不安を抱く広告主も多いでしょう。

 

アフィリエイト広告は、初期費用5万円・月額4〜5万円・成果報酬率10〜30%が相場です。こういった基本費用以外にも、広告主が負担する必要がある追加費用が発生する場合もあります。

 

 本記事では、アフィリエイト広告の初期費用・月額費用・成果報酬費用の相場を体系的に整理していきます。

成果報酬単価の相場や決め方、アフィリエイト広告の費用対効果を高めるためのポイントや主要ASPの料金水準まで徹底解説します。

 

アフィリエイト広告の費用相場

アフィリエイト広告成果報酬費用相場

アフィリエイト広告の費用は大きく

  • 初期費用
  • 月額費用
  • 成果報酬費用

 の3つに分けられます。

費用項目目安相場補足・備考
初期費用
(登録料・導入料)
約 4~5 万円 程度ASP によっては無料プランあり
月額費用
(利用料・プラットフォーム維持費)
約 3~5 万円/月案件数や機能数、利用プランで増減
成果報酬
(支払報酬)
案件設計に依存(例:商品売上の 5~20 % 等)報酬設計は広告主側が決定
ASP手数料成果報酬の 20~35 % 程度ASP によって上下する
合算コスト目安
(初月)
固定費+成果報酬分を除いたコストで 8~10 万円前後~初月は初期費用を含むため高めになる
合算コスト目安
(継続月)
月額固定費+成果報酬分成果が多ければ変動大

 

アフィリエイトの広告主の費用のベースは初期費用+月額固定費です。
成果報酬費用は、成果がでたメディアへ支払う成果報酬+ASPの手数料(30%程度)です。成果報酬は案件内容次第で大きく変動しますが、ASP手数料は約2~3割が目安となります。

 

初月は初期費用が必要ですが、それ以降は成果に応じて変動していきます。

アフィリエイトを始めるにあたって発生する費用について確認していきましょう。

 

萩原竜希

萩原竜希

広告主はASP(アフィリエイトサービスプロバイダ)を経由して出稿することが多いので、ASP手数料やメディア固定費用なども含めて把握しておくことが重要です。

 

 

初期費用

アフィリエイトASPを開設する時に発生する費用です。一般的な相場は4~5万円程度が目安

 

ASPごとの金額差は大きくありませんが、最近は競争激化によって初期費用0円のサービスも増えています。

 

ただし、初期費用なしのサービスは審査やサポートが限定的になる場合があります。

 

具体的なASPの費用については後述して比較しますが、初期費用なしでアフィリエイトを始められるASPなら、スタートのハードルを下げることができるでしょう。

 

月額費用

月額費用はASPのシステムを利用するために毎月支払う固定費。3万〜5万円前後が目安です

中小企業の多くは低額プランからスタートするケースが多いです。

 

多くのASPでは複数の料金プランが用意されており、契約期間が長いほど月額費用が割安になる傾向があります。

例)A8.net

  • 6ヶ月契約5万円
  • 12ヶ月契約4万5,000円
  • 18カ月契約4万円

 

初期費用や月額費用が無料のASPは、手数料が高めに設定されているケースもあります。費用は総額で判断したほうが良いでしょう。

 

成果報酬費用

成果報酬費用は、成果が発生したメディアへ支払う成果報酬とASPの手数料(30%程度)を足したものです。

 

成果報酬は商品購入や会員登録など成果が発生したときに、広告主からアフィリエイターへ支払われる報酬です。

 

成功報酬の設定方法には以下2種類があります

  • 定額報酬
  • 定率報酬

それぞれの設定方法を確認しておきましょう。

 

定額報酬

定額報酬はコンバージョン1件あたりで報酬額を固定するやり方です。

例えば、新規申し込み1件につき3,000円というように一定の金額を支払います。

 

サービス申し込みや資料請求など、商品点数が少ない単一サービス商材の場合に採用され、収益計算がしやすいというメリットがあります。

サブスクリプションでは初回申し込み1件ごとに〇円など、単価や継続率が想定しやすい商材は定額のほうが扱いやすいです。

 

定率報酬

定率報酬は、コンバージョン発生時の購入金額や契約金額に対して一定割合を報酬とするやり方です。

例えば購入金額の5%という設定だと、1,000円の商品が売れた場合はアフィリエイターに50円が支払われます。

 

通販サイトやECモールなどでは、定率報酬が良く採用されます。売上が大きくなると、売上額に比例してアフィリエイター報酬も増えます。

定率報酬は物販系に適していますが、収益額が購入額に左右される点は考慮する必要があります。

 

商品やサービス形態によって報酬形態を選ぶのが一般的。自社の商品の特性に応じて報酬タイプを選択しましょう。定額サービスや単品通販は定額、物販系の総合通販は定率で実施する広告主が多いです。

 

萩原竜希

萩原竜希

 初期費用・月額費用は固定コスト、成果報酬費用は変動コストです。
特にECでは「客単価×成果報酬率」で算出されるので利益率に直結します。

 

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主要ASPの費用相場

主要ASPの特徴と費用相場をまとめます。

ASP名運営会社初期費用月額費用手数料得意ジャンル・特徴
A8.net上場企業株式会社ファンコミュニケーションズ5万円6カ月契約:5万円、12カ月:4万5,000円、18カ月:4万円成果報酬の30%日本最大級のASPで多ジャンルに対応し、初心者にも優しいサポートが充実。
ValueCommerce上場企業バリューコマース株式会社5万円5万円成果報酬の31.5%EC・金融・旅行・ホテル予約に強い。高度なトラッキング技術と分析ツールが魅力。
もしもアフィリエイト株式会社もしも0円0円成果報酬の30%7万以上のメディアと8,000人以上のインフルエンサーが登録。メディアネットワークが豊富。
afb株式会社フォーイット要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ100万以上の登録サイトを保持。累計広告プロモーション17000件以上。美容・健康・金融・保険ジャンルに強い。
レントラックス上場企業株式会社レントラックス0円0円成果報酬の30%厳選された有力メディアに掲載でき、不動産・車買取・リード獲得案件に強い。
アクセストレード上場企業株式会社インタースペース5万5,000円4万4,000円要問い合わせAIによるアドフラウド対策や法令遵守の体制が整い、金融・保険・サービス・EC案件に強い。
JANet(ジャネット)株式会社アドウェイズ5万円4万円成果報酬の30%PC媒体向け広告に特化し、豊富な実績とKPI管理に強みがある。

 

ASPによって得意ジャンルが異なるので、自社の商品が売れそうかヒアリングが必須です。

また、担当者が積極的に支援してくれるかどうかの見極めも重要です。初期費用や月額費用が発生するASPは積極的に支援してくれる可能性が高いです。


無料のASPはサービス範囲が限定されているケースもあり、月額費用がかかるASPのほうがサポートが期待できる傾向があります。


>>おすすめのアフィリエイトASPの記事でそれぞれの特徴や費用について詳しく解説しています。

 

萩原竜希

萩原竜希

月額費用がかかるASPは、アフィリエイターに自社商品を掲載するよう多少なりとも働きかけてくれます。ただし、過度な期待は禁物です。

 

アフィリエイト広告の費用で発生しやすい費用

アフィリエイト広告成果報酬費用相場

基本費用以外にも、広告主が負担する必要がある追加費用が発生する場合があります。

  • 特別成果報酬単価(特単)
  • メディア固定費用
  • アフィリエイター募集費用

アフィリエイト広告による収入を最大化するための、主な追加費用を確認しておきましょう。

 

特別成果報酬単価(特単)

特別成果報酬単価(特単)は、特に実績の高いアフィリエイターに対して提供される高額報酬です。自社商品を取り扱ってもらうために、できるだけ魅力的な条件を提示するために活用されます。

 

アフィリエイターにとって報酬が高いことは非常に魅力的です。さらに優秀なパートナーが競合他社に移行しないように、引き留めるためのインセンティブにもなりえます。

 

例えば、通常10%のところを、成果の大きいアフィリエイターは特単として20%など、通常より高い単価を設定する仕組みです。ECの人気ジャンルでは特単は必須となります。

 

メディア固定費用

メディア固定費用は、影響力のある特定メディアやアフィリエイターに対して支払う固定の月額費用や契約料です。

 

一定期間、広告を掲載してもらうことで安定した露出を確保することができます。

相場は月3万~50万円程度と幅が広く、大型メディアの場合は数百万円にもなる場合があるので中小企業には負担が大きいケースも。

 

ですが、基本的にリスティング広告よりは安価なので、人気サイトに長期的に掲載したい場合は検討すると良いでしょう。

 

アフィリエイター募集費用

良質なアフィリエイターが少ない場合は、認知拡大のためメール配信やセミナーで募集する費用がかかります。

 

ASPの管理画面でアフィリエイター募集を行う場合の費用は、数十万~が相場とされています。

トップページで広告枠を確保したり検索結果で上位表示させるために支払う費用で、クリエイティブ制作費やLP(ランディングページ)制作費も別途発生します。外注する場合は数万円~数十万円かかることも覚えておきましょう。

 

成果報酬より先に支払う費用なので、出稿前に予算を確保しておく必要があります。

 

広告代理店を経由する場合の手数料 

広告代理店に運用代行を依頼する場合は、ASPだけでなく広告代理店にも費用が発生します。

料金は主に

  • 月額固定費用+成果報酬費用
  • 完全成果報酬
  • 月額固定費用のみ

の3つの料金体系があります。

 

以下が一般的な費用相場です。

  • 月額固定費:5~40万円程度
  • 成果報酬:15~40%程度
  • 最低契約期間:3~12ヶ月程度

 

実際の料金は広告代理店や運用代行内容によって異なります。それぞれの代理店に確認して比較検討することをおすすめします。

 

萩原竜希

萩原竜希

特単やメディア固定費用は拡大フェーズで検討するのが現実的です。無理のない予算内でアフィリエイト広告を実践していくと良いでしょう。

 

アフィリエイト広告の成果報酬単価の相場

アフィリエイト広告では適切な成果報酬単価を設定することが重要です。

報酬が低すぎるとアフィリエイターのモチベーションが上がらず、高すぎると広告主の利益が削られてしまうからです。

 

以下では業界別の一般的な相場とアフィリエイト報酬単価の決め方のポイントを解説していきます。

 

【業種別・アフィリエイト成果報酬単価の相場感】

業種成果条件の例成果報酬単価の目安備考・特徴
EC(物販・通販)商品購入1件500円〜3,000円前後または販売価格の5〜15%粗利率が低めなので%設定が多い。日用品や食品は低め、ファッションやサプリは高め。
美容・健康(化粧品、サプリ)定期購入申込2,000円〜10,000円以上LTVが高いため高額設定が多い。定期初回申込で5,000円以上が一般的。
教育(資格講座、スクール)資料請求、申込1,000円〜8,000円無料資料請求で1,000〜2,000円、有料申込で5,000円以上が多い。
金融(カード、ローン、証券)口座開設、契約成立3,000円〜15,000円以上高単価ジャンル。クレジットカード成約は8,000円〜1万円超も珍しくない。
不動産・住宅来場、資料請求3,000円〜20,000円前後資料請求や来場予約1件あたりで高め。エリアや物件価格帯による。
人材(転職、派遣、アルバイト)登録、面談、成約3,000円〜15,000円「登録」で3,000〜5,000円、「成約」で1万円以上。単価は高めだが承認率に注意。
Webサービス・アプリ無料会員登録、DL200円〜1,000円フリーミアムモデルは低単価。定額課金型アプリは500円〜数千円も。
保険(生命・自動車)資料請求、相談予約5,000円〜20,000円以上高額なジャンル。相談1件10,000円超も一般的。
恋愛・結婚(マッチング、相談所)会員登録、面談予約1,000円〜8,000円無料登録は低単価、有料面談・成婚系は高単価。

 

アフィリエイト報酬の相場はジャンルによって大きく異なります。

低単価・中単価・高単価・超高単価の成果報酬は、それぞれどんな例があるのか確認しておきましょう。

 

萩原竜希

萩原竜希

商品の相場をもっと知りたい場合は、ASPに問い合わせしてみてください。契約時にいくらが妥当かの相談にも応じてくれます。

 

低単価の成果報酬

 比較的コンバージョン獲得難易度が低い無料登録・無料体験系の案件は報酬も抑えめです。

 

例)

  • 動画配信サービス(VOD)の無料体験申込:500~3,000円と幅がある
  • 電子書籍サービスの会員登録や電子書籍購入:500~1,000円前後など
    全体相場は料率型が中心

参考:バリューコマース【VODアフィリエイトの始め方】・ステップアップガイド

 

ユーザーのハードルが低いぶん報酬も低額ですが、アフィリエイターにとっては成果を発生させやすいという特徴があります。

 

中単価の成果報酬

一般的な商材・サービスは中単価の報酬のレンジになります。

 

例)

  • マッチングアプリや婚活サービスの資料請求・会員登録:1,000~2,000円前後
  • オンライン英会話の無料体験申込や初回レッスン予約:2,000~5,000円
  • Wi-Fi/ネット回線の新規申し込み・回線開通:3,000~5,000円
  • 食材宅配サービスの新規注文:1,000~2,000円前後

参考:バリューコマース

 

これらはユーザーにとってある程度ハードルがある有料商材ですが、競合も多いため報酬水準は中程度に設定される傾向があります。

 

高単価の成果報酬

金融系・美容医療系などはユーザー獲得1件あたりの価値が高く報酬も高額です。

 

  • 脱毛・育毛サロンの来店予約や美容クリニック施術予約:10,000円前後
  • 家庭向けサービスのウォーターサーバー契約:1件10,000~15,000円程度
  • FX案件やカードローン案件:8,000円~10,000円程度

参考:A8.net

 

高単価案件は成果あたり利益が大きいため、比較的高い報酬を設定してアフィリエイターに訴求する傾向があります。

 

超高単価の成果報酬

2~3万円以上の超高単価の案件も存在します。

 

例)

  • パーソナルジムの入会や高額な資格スクール申込:2~3万円前後
  • 結婚相談所の新規会員入会:3~4万円程度
  • 不動産投資のセミナー集客や資料請求など:2~3万円程度

※SNSなどの口コミによる

 

これらはコンバージョン1件の価値が極めて高いですが、ユーザー側のハードルも高く成果発生率は低めです。ですから高報酬を提示してでも質の高いリードを獲得したい意図があります。

 

各ASPの公開案件一覧ではこのような2〜3万円以上の案件は少数「特別単価/季節特番/クローズド案件」として出ていることが多いです。常設公開案件としてすぐに参入できるものは数が限られている可能性があります。

 

萩原竜希

萩原竜希

アフィリエイト報酬の相場はジャンルによって数百円~数万円まで大きな差があります。広告主がアフィリエイターに支払う報酬額に対しては、ASP手数料が別途約30%上乗せされコスト総額となる点は押さえておきましょう。

 

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成果報酬単価の決め方

アフィリエイト広告成果報酬費用相場

成果報酬の単価を決める際は、1件あたりの利益から広告経費と必要な利益を差し引いた金額を報酬額の目安にする必要があります。

 

広告主が支払える報酬は、商品やサービスの利益率や事業計画によって決まるからです。適切な報酬設定により利益を確保しながらアフィリエイターのモチベーションを維持することができます。

 

成果報酬単価の決め方を確認しておきましょう。

  1. 限界CPAを算出する
  2. 目標CPAを決めてアフィリエイターへの報酬を決定する
  3. 報酬の種類と成果条件を決定する

 

①限界CPAを算出する

まずは1件の成果に対して支払える広告費の上限(限界CPA)を算出します。これを上回る報酬を支払うとその成果は赤字になってしまいます。

ビジネスモデルによって限界CPAの計算方法は異なります。

 

単品販売やサービス申し込みの場合の限界CPAの計算は以下になります。

計算式の例
(単品通販やサービス申し込みの場合)
限界CPA=販売価格−商品原価−経費

 

例: 販売価格10,000円、原価3,000円、その他経費2,000円の商品の場合

限界CPA=10,000円−3,000円−2,000円=5,000円

 

この場合、1件の成果に対して支払える広告費の上限は5,000円となります。

 

サブスクリプションやリピート購入が見込める場合でLTVを考慮した計算は以下です。

計算式の例
(サブスクリプションやリピート購入が見込める場合 (LTVを考慮))
限界CPA=LTV(顧客生涯価値)−(原価+経費)

 

LTVを考慮することで、初回購入で赤字になったとしても、将来的な利益を見越してより高い報酬単価を設定することが可能になります。

 

②目標CPAを定めアフィリエイターへの報酬を決定する

算出した限界CPAから確保したい利益を差し引いて目標CPAを決めます。目標CPAはアフィリエイターへの報酬単価やASPの手数料を含めた1件当たりの広告費の目安になります。

 

計算式:目標CPA=限界CPA-確保したい利益

 

目標CPAの範囲内でアフィリエイターへの報酬単価を決定しましょう。

  • アフィリエイター報酬
  • ASP手数料
  • 代理店の手数料

などを計算して調整します。

 

一般的にASPへの手数料は、アフィリエイターへの成果報酬の30%程度が相場とされています。

 

アフィリエイターへの報酬単価≈目標CPA÷1.3

 

(具体例)

商品価格:10,000円

原価:4,000円

固定費:3,000円

目標利益:1,000円

粗利は 10,000 − 4,000 − 3,000 = 3,000円

目標CPAは 3,000 − 1,000 = 2,000円

ASP手数料が30%の場合、

アフィリエイター報酬は2,000÷1.3で計算し、2,000円以内になるように設定します。

アフィリエイター報酬:1,500円

ASP手数料:450円

合計:1,950円 → 2,000円枠に収まるのでOK。

 

競合他社の報酬単価を調査し、競合の動向や相場観を確認することも大切です。

競合よりも著しく低い単価だと、有力なアフィリエイターに掲載してもらえない可能性があるからです。ASPや代理店の担当者に相談すると良いでしょう。

 

アフィリエイターに魅力的で稼ぎやすいと感じてもらえる単価設定が重要です。

優秀なアフィリエイターに対する追加インセンティブについても計画します。個別に特別単価を設定し、媒体の規模や貢献度に応じて報酬額を調整すると良いでしょう。

 

「通常報酬」「特別報酬」「最大報酬」の三段階で有力媒体・中堅・小規模に報酬を配分すると広告コストの最適化が図れます。

初期段階では通常報酬からスタートし、成果を出してくれる媒体には交渉の上で特別単価を付与するといった運営が望ましいです。

 

③報酬の種類と成果条件を決定する

報酬単価が決まったら、報酬の支払い形式と成果とする条件を明確にします。

支払い形式は「定額報酬」「定率報酬」のどちらが商品やサービスに適しているかで判断します。

 

また、何を達成したら報酬を支払うのか具体的に定義することも重要です。

不透明な否認条件や低い承認率はアフィリエイターの不信感を招くからです。提携を敬遠される原因にもなりかねません。承認条件・否認条件は明確にしておきましょう。

 

報酬率は販売価格の5~20%程度に設定されていることが多いです。

承認率が低いとアフィリエイターが離れる原因となるので、報酬はやや厚めに設定すると良いでしょう。

競合の報酬率は必ずチェックし、利益率やLTVが変動したら報酬も修正するなど定期的な見直しが必要です。

 

注意点として、一度提示した報酬を大幅に下げたり途中で打ち切ったりするとアフィリエイターの信頼を損ねる恐れがあるということです。

報酬変更は慎重に計画し、可能な限り広告主・アフィリエイター双方が納得できる形で行うことが望ましいです。

 

代理店やASPのコンサルタントと連携して業界動向や競合動きの情報をキャッチアップしつつ、報酬額の調整アドバイスを受けることもおすすめします。

 

萩原竜希

萩原竜希

アフィリエイト成果報酬相場は 業界別・商材別で大きく変動します。自社の商品価格帯と利益率を前提に報酬を逆算しましょう。

 

アフィリエイト広告の費用対効果を上げるポイント

費用対効果を上げるポイントを4つ紹介します。

  • 成果報酬の適切な金額設定
  • ASPを厳選して選ぶ
  • ランディングページを見直す
  • 自社アフィリエイトシステムの導入を検討する

 

萩原竜希

萩原竜希

アフィリエイト広告で高い成果を上げるためには、費用を抑えるだけでなく投資した費用を効率的に回収することが重要です。

 

成果報酬の適切な金額設定

成果報酬の金額は適切に設定することが重要です。単価が高すぎると利益を圧迫し、低すぎるとアフィリエイターに選ばれにくいからです。

 

定率型の場合は売上高から原価と必要な利益を差し引いた割合を基準に設定し、定額型は1件当たりの利益から設定します。

 

ASP手数料などを含めた支払い総額でシミュレーションすると良いでしょう。競合の報酬率などと比較することも必須です。

 

ASPを厳選して選ぶ

ASP選びも費用対効果を左右するポイントとなります。ASPによって得意ジャンルやアフィリエイター数・手数料が異なるからです。

 

  • 初期費用・月額費用
  • 手数料
  • 得意ジャンル

などを確認し、自社の商品やサービスに適したものを選択します

 

一般的に成果報酬の20~30%程度を手数料としているASPが多いですが、35%近いものも存在します。

手数料が安いのが良いとは限らないので、サポートやアフィリエイターとのネットワークの質など総合的に評価して判断しましょう。

 

ASPによって強みのある商材は異なります。

  • A8.netは総合型
  • ValueCommerceはEC・金融・旅行に強い
  • もしもアフィリエイトは物販や中古車査定に強い

など、ジャンル適性を確認しましょう。

 

ランディングページを見直す

成果が上がらない場合、LPを見直すことで改善することがあります。広告を見たユーザーが初めて訪れるページだからです。LPの内容やデザインが原因でコンバージョン率が低い可能性もあります。

 

具体的には以下をチェックしましょう。

  • 商品やサービスの魅力が端的に伝わるか
  • ファーストビューの訴求が明確で視認性に問題ないか
  • CTAが明確でクリックしやすい位置にあるか
  • 申し込みまでの導線やフォーム内容がわかりやすいか

 

成果報酬広告ではCVR(成約率)が最も重要です。
レビューやFAQを充実させることで成果が増えるケースも。ABテストを繰り返し改善し続けることで、少ない広告費でも集客を効果的に行うことが可能となります。

 

萩原竜希

萩原竜希

LPの品質はアフィリエイターも重要視しています。品質が低いと売れないからです。アフィリエイターにも高評価のLPを目指してください。

 

自社アフィリエイトシステムの導入を検討する

ASPを通さず自社アフィリエイトシステムを導入すれば、ASP手数料を削減することができます。

自社システムなら手数料がかからないだけでなく、オリジナルの報酬体系や機能の拡張も自由に行えます。

 

アフィリエイトシステムと契約することで、アフィリエイターとの提携募集から成果計測・報酬支払いまで一元管理が可能になります。

 

システムがパッケージ化されたアフィリエイトシステムツールの例は以下です。

 

 

自社アフィリエイトシステムなら、自社の商材に合わせてカスタマイズができるので、長期的にはコスト削減につながります。

 

萩原竜希

萩原竜希

成果報酬は自社の利益構造をもとに設定し、最も効率的に利益が出る報酬条件を設定することが重要です。最適なASPを選択するのはもちろん、LPの改善や自社システムの導入などの施策も費用対効果を向上させる要因となります。

 

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アフィリエイトの報酬相場に関するQ&A

アフィリエイト広告成果報酬費用相場

アフィリエイトの報酬相場に関するQ&Aを紹介します。

  • 初期費用なしでアフィリエイトを始められる?
  • アフィリエイトの初期費用に100万円かかる?

初期費用なしでアフィリエイトは始められる?

無料ブログやSNSを活用することで、初期費用なしでアフィリエイトを始めることも可能です。

ASPに無料プランで登録すれば、初期費用や月額費用がかからずにアフィリエイトを始めることができます。

 

とはいえ、初期費用が無料のツールやサービスは機能が制限されていることがほとんどです。

必要に応じて有料のサービスへの移行を検討するとよいでしょう。

 

アフィリエイトの初期費用に100万円かかる?

アフィリエイトの初期費用に100万円は必要ありません。無料で始めることも可能です。

 

通常のASPを利用すれば初期費用は5万円程度。標準プランにオプションをつけるとコストが上がる可能性はありますが、10万円前後が目安です。

 

ただし、大手ASPで大規模プランを組んだり、広告代理店を通じて設計や運用を依頼してコンサル費や制作費を含めると100万円かかることもあります。

 

まとめ

アフィリエイト広告は 初期費用5万円・月額4〜5万円が相場です。

 

成果報酬が定率か定額かは、定額サービスや単品通販なら定額、衣類・食品・家具などの物販系の総合通販なら定率が多いです。

 

成果報酬の金額は、競合他社の金額も参考にすることも大事です。これは、アフィリエイターは魅力的な条件の案件を実施するからです。

 

ASP選びでは初期費用・月額費用・手数料・得意ジャンルを比較し、必要に応じて複数のASPでテストしながら最適なパートナーを見つけましょう。

報酬設定だけでなく、ランディングページの改善や自社アフィリエイトシステムの導入など、費用対効果を高める施策も忘れないでください。

 

著者情報
萩原 竜希
Hagiwara Ryuki
萩原 竜希
COO
EC支援業界において約20年間の豊富な経験あり。数百社に及ぶECサイトの立ち上げから成長までを支援し、多岐にわたるビジネスモデルと市場の課題に深く関わる。長年の実務経験と、パートナーシップによる価値創出への強い情熱により、成功報酬型業務提携ツール「successfee」の事業を推進。